傘をさし続ける男・・・

 

〜最終章『希望』〜

 

〜既に希望のルーレットは廻りだした。

ボクはそれを受け止める事が出来るのだろうか?

どんより雲の隙間から後光が射すとき一体僕等は何を見るのだろうか?
僕等は一体その時手を差しのべる事が出来るのだろか? 愛は真実なのだろうか?
夢は真実なのだろうか? 自由は真実なのだろうか?

言葉が意味を持たなく成った時、僕等は真実を見付ける事が出来るのだろか?

傘はもう要らない。何故なら雨がボクの全てを溶かすから。
そしたらボクの体の肉が溶け、骨まで溶けて土に返るんだ。

だからキミは例え明日が来なくても小さな庭に花を植えて欲しいんだ。
そしてその小さな花を育てて欲しいんだ。

ボクはその愛の花に栄養を与え続けるから。
ボクがこの世の終わりにキミの手を握り続ける様に。
キミの涙は一体何処から来るの? キミの心の雨はもう止んだかい?

ボクはここに居るよ、例えキミにボクが見えなかったとしても。
ボクはここに居るよ、例えこの世が終わってしまったとしても。
ボクは確かにここに居る。キミのその輝く瞳には真実は写っているかい?

不安な時は目を瞑ってごらん、きっとボクを感じることが出来るから。
淋しい時は目を閉じてごらん、ボクが隣りに居るから。悲しい時は笑ってごらん。
キミの瞳の写るモノ全てがボクの軌跡なのだから。

ボクはキミの為にその全ての罰を受けよう。だからキミは誇り高く生きていって
くれないか、ボクがこの世に全ての償いを受けるその前に。

ボクはどんな人混みの中でもキミを探し出そう。

何故なら僕等は永遠に結ばれる運命なのだから。キミは幸せかい?
ボクはキミの望む全てに償いを受けよう。
キミが植えた小さな愛の花にボクの全ては集結するよ。

雲の隙間から希望の光が舞い降りてくるその時まで、
ボクは生きて行くことに全勢力尽くそう。

きっと希望の光は僕等の小さな愛に必ず降り注ぐから。
だからキミは希望の光をキミは全て受け止めるべきなんだ。
いつだって希望の光は誰の上にも降り注ぐ最後の砦なのだから・・・。

キミは幸せかい? ボクは幸せだよ。
だって僕等はいつだって離れる事の出来ない運命なのだから。

雨は止んだ、ノアの箱船は一体何処に向かっているの?
それはボクとキミの人生そのなのかもしれない。

真実はきっとキミを救うだろう。真実の愛はキミをきっと救うだろう。

それが運命、僕等は生まれながらにして、その運命の希望の光を求める、
たった一つの選択肢の中で生きている。

キミは幸せかい? ボクはその全てを受け止めよう。
だからキミは精一杯生きて下さい。

ボクが出来る最後の願い、それがボクの生まれた意味なのだから。

キミは幸せかい? ボクはこれから幸せを見付けるつもりです。

何故ならそれがこの世に残されたそれがボクの最後の希望なのだから・・・〜