太陽を追いかけて |
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最終章 『 永遠 』
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俺は翼を手に入れた。青くて大きな天使の翼を。 黒い大地は権利の象徴、大空は自由の象徴、俺は今日から吟遊詩人、宇宙を旅する吟遊詩人。 だから勇気を持って飛び立とう。 バッサバッサ・ヒュウーン・シュワー・ピカピカ 俺の翼は風を感じる、俺の心は痛みを感じる、俺の体は熱を感じる。 けれど俺は負けはしない、イカルスの二の舞に成ってたまるか。 俺は飛び立った。 どんどん、どんどん高く舞い上がる。 そしてロウで作られた俺の翼は燃え尽きる。そして俺の体は溶けていく。 気が付いた時には俺の翼は無くなり、俺は落ち始めていた。 まるで堕天使の様に・・・。 俺は落ちていく中で夢を見た。彼女は家で俺の為に温かいスープを作ってくれている。 そして彼女は小さな幸せを夢見ている。 きっと何一つ間違っていないんだ。きっと何も足りなくなんて無いんだ。 きっとこれで全ていいんだ。俺達歩いてきたし、これからも歩いて行く。 そこには終わりなんて無いんだ。勿論決められたレールも無ければ、決められた道も無い。 そこにはただ大地があって、空があるだけなんだ。 勿論権力も無くて規律も無いんだ。 僕等はいつだって自由であり、いつだって幸せを夢見る夢追い人なんだ。 俺はとってもとっても長い夢を見た。 きっといつの日かその夢から覚める時が来るのだろう。 そしてもしも今度俺が目覚めたら一番初めに彼女に言いたい事があった。 「きっと俺のこの愛は永遠だよ。俺が俺である限りきっと永遠だよ」 ・・・永遠・・・ きっと僕等はこの愛が永遠に続く事を純粋に受け止める事が出来るはずさ。 だって全てが始まった時からそれは永遠と続くモノなのだから・・・ そして俺の体は永遠の中で純粋に燃え尽きていった |