虚空

 


誰もが怯える 見えない空間 誰もが抱える 見えない時空
それは僕一人では埋める事の出来ないモノ
例え君が微笑んでも 例え全てを手にしても 絶対に逃れる事の出来ない真実

隠された日々 過ぎ去った日々 これから訪れるであろう日々

どれだけ怯えても どれだけの満足を蓄えても その孤独を逃れる術は無い

どれだけの強さも優しさも富みさえも その前ではただの虚しさに変わるだけ

だけど僕等はただ戦う術も無く呆然と手を挙げてそれを待ち侘びる訳ではない
その無限大に広がる空間を必死に埋め尽くそうとする 
けれどそれはどれだけのモノをも飲み込む程の脅威で 
もはや僕等の力では止める事なんて出来る訳も無い
それを知っていながら僕等はそれでも必死にその空間を埋めようとする

誰もが一度は出会った感情 それは

・・・愛や夢など金では買えない・・・金の為に心と体を売るなんて・・・

けれどそんな言葉すら虚空の中にはいずれ見えなくなって行く
もしかすれば夢も愛も金で買えるかも・・・
気が付けば心と体は既に金に換えていたと・・・

そんな君に見える世界(時代)はどうなんだい?
楽しいか? それとも歪んで見えるのか?

もしも歪んで見えるのなら それこそ偽善で悲しい嘘さ

僕には歪んでなんて見えやしない 僕にはハッキリ見える
残酷で腐って金に蝕まれた醜い世の中が・・・

機械の一部 社会の歯車 金に踊らされ 金を愛し そして金に裏切られる

けれどそれは初めから分かっていたコト

どれだけ君が何かを持っていても 決して満たされるコトの無い虚空

虚空はアリ地獄

どれだけ必死に埋めようとしても 逆にドンドンとその中に吸い込まれてしまう
だけど君が悪い訳じゃ無い 勿論僕が正しい訳でも無い
誰も正しくも無いし 誰も悪くない

ただそれが狂った現実なだけ

人は欲望に触れた時から既に虚空に支配されてしまう

まるでそれはパンドラが開けてしまった箱のように・・・

 

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